農業参入3000社

8月11日の日本経済新聞の見出しです。

農業に参入する株式会社などは増えたものの、なかなか難しい経営状態にあるということです。

そのために、売り先の確保が必要など一般的なコメントもあります。

しかしながら、実際に現場に行ってみると、

少し様子は違ってきます。

うまく経営を進めている会社は結構あります。

一般的な課題として記事の中に書かれていることよりも、もっと大切な経営課題を克服しているからです。

経営者の人たちにお聞きすると「やはりそうなのか」という事実が明らかになります。

このあたりを良く頭に入れておかないと、農業に参入してうまく「経営」を軌道に乗せていくのは困難ではないかと思います。

農業にかかわった経験などによって、当然、課題への対応の仕方は異なるので、気軽に声をかけてください。

 

迷走する日本のGAP

7月29日に農林水産省でGAPのシンポジウムが開催されました。

会場は数百名の参加者でにぎわっており、GAPへの関心の高さが感じられました。

しかしながら、日本のGAP政策は迷走していることが浮き彫りになったのではないかと思います。

最初の全農の幹部の人の講演は、「日本国内は低いレベルのGAP、海外向けは高度のGAP」というお話で、ダブルスタンダードを堂々と公言していました。

会場からその点について質問が出ましたが、答えは「とんちんかん」なもので非常に残念でした。

 

また、世界のGAPの動きは、国際的な農産物の流通という点から収斂化を進めてきています。

ところが、別の講演者からは、「我が社は我が社のGAPをすすめている」と胸を張ってお話しされていました。

どのような目的で講演者を決めたのか、謎は深まるばかり!

このシンポジウムは農林水産省と全農の主催です。

 

このような謎めいた動きに惑わされることなく、グローバルGAPに取り組む皆さんは自信をもって進んでください。

サロンde湘南

近所の湘南学園で食品関係の催しがありました。

「食が変わると○○が変わるサロン」というテーマで、知人の先生がゲストということもあり、お話を聞きに行きました。

 

食品の安全がテーマということなので、お子さん連れのお母さんたちも数多く参加されていました。

テーブルごとの数名での意見交換では、食品添加物のことを心配する意見が出ていました。

私も発言するように促されたので、「逆に、無添加の場合のリスクを考えることも必要。」というお話をさせていただきました。

少しだけ、普通に農薬を使用した場合と無農薬の場合のリスクについてもお話をしました。

お母さんたちからは、「私たちは知らないことが多いので心配だ。」という意見が出ました。

わかりやすくかつ正確な情報提供が継続されていけば、このような不安感の解消につながるでしょう。

AIの活用

注目を集めるAI。

私自身も病害虫の発生をAIを活用して予測するというプロジェクトに、プロデューサーとして参画しています。

ここで改めて感じるのは、AIは「人」が作り上げ「人」が使うということです。

AIの基礎・基盤は、最初に「人」がしっかり構築していかなければいけないということです。

AIの基礎・基盤の構築に必要となるデータを、

どのように収集し、不足分をどのように自ら作成していくか、さらに本当に必要なデータは何なのかを十分に精査しなければいけません。

基礎・基盤がしっかり構築できれば、あとはAIの専門家とAI自身に任せてもよいでしょう。

さらに、このプロジェクトでは農水省の予算を活用していますので、国の考え方、生産現場の考え方、大学・県・企業の考え方がわかり、全体をうまくまとめていく手腕が必要になってきます。

国側のご指摘のまま進めていって、プロジェクトがうまくいくというものではありません。

また、大学・県・企業といった立ち位置の違う組織が多数かかわることになるので、プロデューサーは少なくとも行政的感覚と企業的感覚、研究開発の感覚(評価する側と評価される側の両者)が最低限必要になってきます。

このプロジェクトは実質まだ1年を過ぎたあたりですが、すでに生産現場への導入は視野に入っており、その後の展開についても検討がなされています。

プロデューサーとしての責任は非常に重いと感じますが、「ビジネスとしての成功」に向けて着実に進んでいます。

GAPを知らない!

日本農業新聞さんの1面の記事です。

農林水産省の調査で、流通加工業者の5割、消費者の6割がGAPを知らないと回答したとのことです。

流通加工業者が、自分たちが扱う農産物について、「食の安全」などに対する認識がこれほど低いというのはショックです。

しかし、それ以上に問題なのは、

GAP認証を受けた農産物の価格を上げるという「付加価値」をどのようにつけていくかが課題である、という論評です。

GAPは「よい農業の実践」であり、農家の経営改善を進めるための手段の一つです。

だからこそ、GAP(グローバルGAP)の目標は「持続可能な農業の実践」にあるのですが、そのことが理解されていないことの方が問題視されなければいけないと思います。

いかに自らの経営のリスクを小さくするか、食の安全、環境保全、労働安全にいかに対応していくかということです。

結果としてGAPに取り組む農家さんへの信頼が向上して、取引が有利に進むということはあると思います。

まず、「そもそもGAPとは何か」ということを、基本に戻って考える必要を痛感した記事でした。